普段何気なく使っている言葉・・囲碁用語なのをご存知ですか。
傍目八目、布石、次の一手、けじめ、結局、一目を置く、八百長、上手下手、定石、大局観...。
昨年の流行語大賞「ダメよ~ダメダメ」の駄目もそうですね。
他に玄人と素人。現代では囲碁を対局するときに上手が白石を持ち、下手が黒なのですが、昔はその逆で上手が黒石、下手が白石を持っていました。素人は白人と言い、玄人は素人の対義語として生まれ白人の対となる黒人が語源だそうです。で、囲碁界では強い人か黒。黒の人→くろうと。弱い人が白、白の人→しろうと。に変換されたと思っている方が多いです。私もそのように聞いていたしそう思い込んでいたのですが調べてみると他の説もあるんですね~。
素人は「白人」といいますから平安時代のただ白塗りだけで芸のない遊芸人を指していて
その後、ありのままという意味の素人の字を当てはめたそうです。
どちらが正しいのでしょうか。
気になってしまい(笑い)さらに調べてみると、江戸時代の打ち碁の記録では
上手が黒から白を持つように変化しているのが判明。
このような変化が起きたのは鎌倉時代であり、武士社会となり貴族社会に対する反発があり
中国文化に対する(囲碁は中国から日本へ渡ってきたと言われています)崇拝が薄くなったことと
他方で色に対する感覚、価値観が変化して、白黒の色に対する感覚も
「白は善いもの、清らかなもの、または上位のもの」「黒は悪いもの、汚れたもの、または下位なもの」
と変化した結果から囲碁にも影響があったのではないかと。さらに調べてみると、囲碁の日本独自の文化としての形式は室町時代に出来上がったものだそうで、驚いたことに現代の碁会所はこの室町時代にはできていたそうです。ただ、現代のように対局する場所としての碁会所ではなく、三味線や謡などのお稽古事として庶民が習いに行く場所だったようですが。
さて、問題です!
中国から囲碁は日本に渡ってきたのだから当然中国ルールのはずなのに、日本では一貫として日本ルールで行われているのはなぜなのでしょうか?
注:中国ルールと日本ルールでは終局した後の数え方(勝敗のつけかた)が異なります。
中国ルール:石の生存権の争い。双方のアゲ石、盤上の死石は生存権とは関係なく計算過程では除外され
る。
日本ルール:領土の(地)囲い合い。双方のアゲ石、盤上の死石関係あり、囲んだ領土に埋め合い。
領土の合計の和で計算をし領土の数の多い方が勝ち。