互先(同レベルの戦い)での対局で、先番(黒番)が6目半のハンデを負うことをコミといいます。黒が先に打つ分、有利なためコミをつけます。半目をつけるのは勝敗を決するためです。
どちらを持つかは「ニギリ」という方法で決まり、どっち持ち?(黒なの?白なの?)と聞かれたら黒番×白番、先番×白番という表現をします。(中には番をつけない人もいますが。。それは最初から互先の勝負だとわかっている時)互先の次はコミ出しをしなくてもハンデがついているとわかる呼び名に変わり、先、二子、三子.....九子までハンデがあります。二子~九子までを「置き碁」といいます。*先番と先が間違いやすいのでお気をつけくださいね!置き碁の場合、両者の地が同じになる場合があります。それは持碁(ジゴ)と呼ばれ引き分けになります。大会によっては持碁は白勝ちとなっているかもです。(プロ同士の対局は、ハンデがない≪互先≫ですから持碁はありません。従ってこの置き碁はアマチュアの方のお話です。)
さて、江戸時代は基本、コミなしで対局していたようです。大正~昭和と棋士が増え、挑戦手合制が主流となってきて1934年「本因坊」戦の開始にあたって初めて4目半のコミが導入されました。(棋士からの抵抗も相当あったようです)その後、黒番の勝率がよいという理由から1974年にコミを5目半に改め、2002年からタイトル戦ごとに順次コミを6目半に改め始め、~現在に至っています。6目半への変更は5目半に改めた理由と同じ黒が有利という点と、先に中国、韓国がコミを変更していた点、海外棋戦の増加が理由だそうです。
1999年~少年ジャンプに掲載され、少年少女に囲碁ブームの火付け役となった漫画「ヒカルの碁」では5目半となっています。現在は6目半となっているからとコミは自由に変えていいものだと思わないように(笑)
ところで、コミのつく表現をいくつかあげてみます。「コミが出る」「コミが出ない」「コミを出す」「コミもらい」「逆コミ」「コミなし碁」それぞれ、意味がわかるでしょうか?
*互先→たがいせん。 先番→せんばん。